むかし、むかし、ある街にうまいと評判のラーメン屋がありました。その店は開店前から多くの人が行列を作るほど人気のある店でした。
それもそのはず、そのラーメン屋は改良に改良を重ねてどこのお店にも出せない味を提供するのでした。そのラーメン屋の味を知った人は、また行こうと思うのでした。
ある時、店主は思います。
「こんなに人が来てくれるんだったら、少しくらい材料の質を落としても大丈夫だろう」
そう思った店主は、今まで使っていた材料を安いものに切り替えました。それを知らずに食べに来た人たちは、その味の違いに落胆し二度と行くものかと思いました。
しばらくすると、それまで切れることのなかった行列はなくなり、店の中も空席が目立つようになってしまいました。
これに慌てた店主は、また以前の材料に戻してお客が増えるのを待ちました。しかし、いつまで経っても客は戻りませんでした。
それもそのはず、店に来ることのなくなったお客たちには、ラーメンの味がもとのうまい味に戻ったことを知る術がなかったからです。
このような話は、よくあります。
「一度民主党にやらせてみればいい。ダメだったら戻せばいい」→しかし、取り返しの付かないことがたくさん起きました。
「取り敢えずやってみよう」と思って着手することがあります。
しかし、中にはもとに戻せないこともあります。うまくいかなかった時、もとに戻せるのか、どうするのかをよく考えて実行しましょう。
石橋を壊れるまで叩くという慎重さもどうかと思いますけれど、ひとり渡ったら壊れて戻ることができない橋に気づかないのもどうかと思います。
今のコロナ禍の対応も適切に対応できないと失われてしまって、もう二度と戻せないものが出てくると思います。政府には迅速かつ適切な対応をお願いしたいものです。