コラム

空(くう)

自分は、仏教建築や仏像を鑑賞するのは好きですが、仏教信者ではありません。

そのような自分ですが、学生の頃、四国八十八か所霊場巡りをしたことがあります。その時に各お寺で般若心経を読みながらまわりました。意味もわからずにです(笑)

般若心経には「色即是空 空即是色」と言う言葉が出てきます。その時以来、頭の片隅にこの言葉があって、約35年の間ずっとひっかかっておりました。この言葉は一般的には「色」は物質や現象のことを指し、「空」は実体の無いものと言う意味だと言われています。しかしながら、この般若心経は数多くの解釈があり人それぞれ違う受け取られ方をしているのも事実です。

意識とは何だろうか意識とは何だろうか? いったい、いつから人に芽生えるのだろうか。 そして、いつ人から離れて(消えて)行くのだろうか。 ...

先日、量子力学的な観点から、

意識とは、全宇宙であり、空(くう)であり、”0″だ。

と言って以来、「空」と言う言葉が実際どのように解釈されているのかを知りたくて、本屋さんで般若心経の本を見てみたりして「知的好奇心」を満足させていました。

そうしていたところ、苫米地博士が超訳「般若心経」を書かれていることを知りました。自分は、苫米地博士を自分の思考の延長線上にある超天才だと思っています。それは、昔、時間は過去から未来に流れているのか、それとも未来から過去に流れているのかをずっと考えていたことがあり、この苫米地博士が、それと同じことを(しかももっと高い次元で)考えていることを知ったからです。

感性を磨きたい(1)これから、素晴らしい景色や、素晴らしい人を探しに行くにあたって、一つ考えていることがあります。その事象に出会った時、果たして自分はその素...

失礼ながら、最初は、ちょっと胡散臭い方だと思ってしまいました。あまりに発想が飛んでいたからです。しかし、この人を知るにつれて並外れた思考能力を持たれている方であることと、考えの方向性が自分に合っていることを知りました。そのような人が般若心経を解説してくれているのです。これは、読んでみる価値があるとそう思い、早速買って読んでみました。

驚きました。やはり自分の思考の延長線上にある人だと思いました。それはこの本に次の言葉を見つけたからです。

「般若心経」は宇宙の原理(=空)を上手に説いています。

やはり、全宇宙=空だと思ったことは正しかったのではないだろうかと思いました。

それと同時に「空」に対して何かしっくりこないところがはっきりしました。自分の間違いに(よく考えれば自分でそれに気づけたはずなのに)次の言葉で気づきました。

実は「空」というのは、「有」も「無」も両方を包み込む(包摂する)概念です。「有」でも「無」でも同じことだよというのが「空」です。「有」や「無」よりも高い視点で、その両方を見下ろすことができる概念なのです。

そうなのです。量子力学に近いと思ったならば、これに気づけたはずなのです。

ここで、また考える材料ができました。自分は意識(精神)は「空」だと言いました。この「空」は「有」も「無」も両方を包み込む(包摂する)概念であると捉えた時に、意識(精神)は、「有」であり「無」でもあるということになります。確かに、この考え方は合っていそうな気がしています。もう少し考えてみたいと思います。

意識は「有」であり、「無」でもある。しかもその重ね合わせの状態も取れる。

そういえば、娘からもらった日本酒に蓬莱泉 純米大吟醸 「空」と言う銘酒がありました。「有」だと思っていたら、あっという間に「無」になったことを覚えています。また「有」にならないかなぁ(笑)

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