つぶやき

とろとろの湯と成分の関係

旅先でいろいろな温泉に入っていて思ったこととして、とろとろ(ぬるぬる)の湯と成分の関係は一般に言われていることと違うのではないかと言うことです。そこでどうなのかを確認してみました。

まず、これまでに行った温泉の中からとろとろの湯であった温泉を拾い上げ、成分表の写真がある温泉について主な成分を抜き出してみました。

表1.とろとろの湯の主な成分

あらたまの湯 金剛乃湯 古里温泉 楽今日湯
pH 9 7.6 8 8.3
ナトリウムイオン 304.1 11860.0 560.7 610.4
カリウムイオン 5.0 5.3 3.9
マグネシウムイオン 0.6 120.6 0.7 1.2
カルシウムイオン 1.4 532.8 4.1 6.6
アルミニウムイオン 0.5 0.4 0.1
鉄イオン 1.4 0.1 1.2

 

次に特にとろとろではなかった温泉の成分表を記載します。

表2.とろとろではなかった湯の主な成分

和倉温泉 じんのびの湯
pH 7.6 8.2
ナトリウムイオン 3983.0 2913.0
カリウムイオン 135.3 26.6
マグネシウムイオン 9.9 3.7
カルシウムイオン 2898.0 953.9
アルミニウムイオン 0.0 0.0
鉄イオン 0.0 0.1

それでは一般に言われていることが正しいのかを見てみましょう。

アルカリ度が高い温泉はとろとろ(ぬるぬる)した湯であると言われています。しかし、この結果を見る限り特にアルカリ度が高い=とろとろと言った関係はありません。

また、ナトリウムイオンが多いととろとろと言う話も聞きますけれど、和倉温泉やじんのびの湯のナトリウムイオンは非常に多いにも関わらずとろとろではありませんでした。

カルシウムイオンにしても同様に言われている通りではありません。

今回は世間一般に言われていることが正しくない気がしましたので、それを確認しやはり違いそうであることがわかりました。もう少しデータを増やして何が関係しているのか考察してみたいと思います。

もしかして陽イオンではなく陰イオンではないかと思い軽く見てみたところ、上記に記載した温泉に関してはとろとろ系の温泉が炭酸水素イオンが高く、そうでないところが低いと言う関係がありました。ただしここにあげた以外の温泉についても見てみたところ2ヶ所について、この推測が当てはまらない温泉がありました。一つの成分だけで語ることは出来ないのかもしれません。もう少し考えてみたいと思います。

つづく

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