コラム

記憶の鍵

セミが鳴いています。

シャン シャン シャン シャン シャン シャン …

非常にたくさんのセミが鳴いています。しかし、不思議なことにうるさく感じません。それどころか、「夏」って感じがしていいです。

春になって、田んぼに水を張るとカエルが一斉に鳴き出します。そして、梅雨になって、それが明ける頃からセミが鳴き出します。

今鳴いているセミはクマゼミです。たまにニイニイゼミが、チーーーーーーと鳴いたり、アブラゼミがジリ ジリっと鳴いています。

子供の頃住んでいた実家(宮崎)では、他にもミンミンゼミやヒグラシ、ツクツクボウシが鳴いていました。今、住んでいるところでも鳴いているのかもしれませんが、あまり気にしたことはありませんでした。

ミンミンゼミやヒグラシ、ツクツクボウシの鳴き声を聞くと子供の頃の風景が蘇ってきます。暑い夏の日に寝っ転がって扇風機に当たっていた風景や、夕暮れが近づく空の風景など懐かしい景色が脳裏に蘇ってきます。

音と記憶は密接に結びついているのだと思います。

ということは、自分の脳に刻み込まれた思い出せない記憶であっても、ある音を聴くことによって思い出せる(しかもかなり鮮明に)可能性があるということを意味しています。

音は、まるで記憶という金庫の鍵みたいです。

その鍵(音)を見つけることができれば、あるいは出会うことができれば忘れていた遠い記憶を思い出すことができるに違いありません。しかし、ぼーっとしていると目の前にあっても気が付かないかもしれませんね。意識しておこうと思っています。

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