破損した時の状況
でこぼこした道路を走っていて、ちょっとした凸を乗り越えた時、「バン」と音がしました。その時は後ろのダイネットで何かが落ちたのだと思いました。
その後、後ろを見たものの何も落ちた形跡はありませんでした。しかし、マックスファンのフードが少し開いていました。閉め忘れたのかなと思い、再度閉めて走りました。
しばらくすると、また「バン」と音がしました。「何だろう?」と思いながら後ろを調べるものの何も落ちてはいません。しかし、マックスファンのフードが開いていました。今度は閉め忘れではありません。凸凹道を走っていたので、フード開閉用のウォームギアが擦れて歯飛びをするようになったのだと思いました。
それ以来、ちょっとした凸や、風でフードが開いてしまうようになりました。マックスファンのギアボックスが壊れたという記事は読んだことがありましたので、覗いてみたもののそのような形跡はありませんでした。フードの開け閉めはできるのでギヤ摩耗による歯飛びなのだろうと思っていました。
応急処置として、前面のネットを外して、走行中はフードが開かないようにフックを支柱に引っ掛けるようにしてしのぎました。(縛り付けてしまうと使用できなくなるため)
交換部品の手配
交換パーツを検索したところキャンピングカーパーツセンター(キャンピングカーの製造メーカーでもある株式会社バンテックセールスの運営するキャンピングカーのパーツを中心としたパーツセンター)にあることがわかりましたので、在庫確認をし帰宅と同時に来るタイミングで発注しました。
送られてきたギアユニット(送料込みで6,215 円)です。
ユニットの交換作業
プロペラを取り外し、応急処置でぶら下げていたS字フックを取り外し作業開始です。
まず、この2つのビスを外す必要があります。
自分が持っている脚立は洗車用のこの脚立になります。この脚立では、先程のビスにギリギリ手が届く感じなので車の中からできる作業はできる限り中からやろうと思いました。
ビスに手を伸ばしビスを外します。もし、ビスを取りそこねてしまうとファンの後ろにあるソーラーパネルの下の隙間に入っていってしまう可能性がありましたのでタオルを置いて入っていかないように配慮しました。
以降は車の中からの作業を想定していました。ところが実際には外に出て脚立の乗り降り、脚立の左右の移動、中へ入って作業の繰り返しになりました。高い脚立があるともっと簡単にできたと思います。
フードを上下させるリフトアームを少し外側へ広げて外します。先端についている白い軸受は簡単に外れてしまうのでコロンと落ちてどこかへ行ってしまわないように注意して外します。左右のアームを両方うまく外す必要があるのですが案の定、片方の軸受を落としてしまいました。幸い見えるところにありなくしてしまうことはありませんでした。
左右のリフトアームを外すとフードを全開にします。これは中からやるのはやめたほうが良さそうです。外に回ってゆっくりと開けました。勢いよく開けると付け根にストレスが掛かって割れてしまうかもしれません。
何とよく見るとギアボックスが割れているではありませんか。割れたボックスの一部が手前に転がっています。これではギアがうまく噛み合わず歯飛びするのもわかります。
このリフトアームにかかっているバネを外します。バネは車の中から外しました。それほど強いバネではないので簡単に外れます。
こんな感じになります。
次に交換するユニットの両側にあるビスを外します。中から外そうと思ったのですが見えない状態で作業をすることになるために外から作業をしました。
ビスとワッシャを外しました。
次にユニットと反対側にある固定部材のビスを外します。(ビスを緩めた状態で撮った写真です)
外すと軸受が入っていました。
これらが外した部品です。
リフトアームを取り外すと交換するユニットのみになります。
中から見た状態です。完全に割れているのがわかります。当たり前の話ですが、このユニットは真っ黒なオイルにまみれています。外したユニットを置くところをきちんと確保して取り外したほうが良いです。白いテーブルが汚れてしまいます。
左が破損したユニット、右が取り替えるユニットです。強度アップのために肉盛りしてあったり、上部の高さが高くなったりしています。ユニットの内部は見えませんが、外側から見る限り今回の亀裂が入っているところに対しては強度は変わらないような気がします。ただし、今までになかったビスとナットが追加されていますので少しは強くなっていることに期待したいと思います。
左のユニットに付いているバネを外して、これから取り付けるユニットに移しました。肉盛りしてある部分を避けてバネを取り付けました。
その作業をした後に、交換ユニットを装着位置に置いてみました。ぴったりハマります。
ノブを取り付けました。
説明書にも書いてありますがリフトアームを取り付ける前に、このユニットを全開側いっぱいまで回して、六角形の穴の底辺が水平になるまで少し戻します。ユニットの状態で作業しましたけれど、念の為、再確認しました。
両側のビスを取り付けます。
リフトアームを取り付けて、反対側の固定部材を軸受と一緒に取り付けました。
このバネを
リフトアームに取り付けて、
リフトアームに
軸受を取り付けてフードに取り付けました。
倒しておいたネットをフードにビスで固定するのですが、全開状態では届かないので少し閉めた状態でビスを取り付けます。
余談ですが、このネットは5mm□のネットになっています。これ以外にも虫が入ってこないように網があるものだとおもっていましたけれど、このネットしかありませんでした。ごくたまにプロペラの下のネットに虫が転がっていますが、これで理由がわかりました。
ネットをフードのビスに取り付けて完成です。
プロペラを取り付けて、あとはネットを取り付ければ終了です。
破損した部品をよく観察している時に、白い部品がついていることに気づきました。
「何だこの銀色の丸い部品は。あーっ、ワッシャが残っているじゃないかー」
振り出しに戻る。
横着して中からワッシャを取り付けられないかやってみましたけれども、ナットを落としてしまいそうでした。落としてしまったら、もっと大変なことになるので諦めてもう一度やることにしました。
幸いフードを全開にしたところで、ナットを外してワッシャを入れることができました。
ところでギアは摩耗して歯飛びの原因になってはいなかったのかを見てみました。
まったく摩耗していませんでした。ギアボックスの強度不足による破損が今回の不具合の原因でした。
以上、作業終了となります。
改良後のユニットがついているかを見たほうがいいかも
納車時にマックスファンのノブは強く締めると破損すると聞いていたので、十分注意して操作していました。しかし、4年で破損してしまいました。マックスファンを使用されている方は、ギアボックスが改良前のものか改良後のものかを事前に確認しておくと良いと思います。改良前のユニットの場合、走行した道路状況等にもよりますがいずれ破損することを頭に入れておいたほうが良いかもしれません。
改良後のユニットは、この右側のナットが見えるはずです。なければ改良前のユニットということになります。
以上で、マックスファンのギアボックス破損修理のレポートを終わります。
余談
自分のマックスファンの回りについているレールのようなものは何だろうと思われた方へ。
自作のマックスファンカバー取り付け用のレールになります。気になる方はこちらを御覧ください。