旅をしているといろいろなことを経験します。日本が世界に誇る便器に関してもそれは言えることです。今回は自分が旅をしていて経験した温水洗浄便座に関する驚きの出来事ベスト3を記載します。ニヤッとしていただけたら幸いです。
■第3位■
普通の温水洗浄便座は用を足してスイッチを入れるとノズルが出てきて、その後、水(または、お湯)が出てきます。ところがある道の駅のそれは、なんと水が出ながらノズルが出てくるのです。背中が濡れたのではないかと思いましたが大丈夫でした。ところがこれでは終わらず、引っ込む時も水が出ながら引っ込むのです。これには参りました。
てっきり、故障していてこうなるのだと思っていましたけれども、その地方には他にも2ヶ所、このようなところがありました。故障ではなく、そういう仕様なのだろうと思います。水を止めた状態でノズルの出し入れをすればいいのに、何故こうなっているのでしょうか。
■第2位■
冬、暖房の入っていない便座は冷たくて嫌です。「えい!」と気合を入れて座らなければいけません。それに比べて暖房便座は暖かくて気持ちいいです。
ある道の駅の便座です。暖かくもなく、しかし冷たくもないくらいの温度の便座でした。座っているうちに暖かくなってきて、これなら周りが寒くても暖を取れるくらい暖かいなーと思ってんびり用を足していると、だんだん暖かくなってきて、
「おー、暖かくて気持ちいいなー」
「んー、暖かいというか少し熱いなー」
「なんか、あちぃぞー」
「あちぃ、あちぃ」
と言うわけでゆっくり用を足しているどころではなくなってしまいました。長時間使用をさせないための作戦か、はたまた、壊れているのかは定かではありませんでしたが、こんな便座がありました。
■第1位■
写真はイメージ
いつもの如く用を足した後、洗浄をし、もういいかなと「止」ボタンを押しました。
ところが、いつまで経っても水が止まる気配がありません。あれっと思いながら、「止」ボタンを押すものの、勢いよく水が出続けたままです。
「ん?」と思いながら「止」ボタンをよく見たのちに戦慄が走りました。
500円玉くらいの大きさの「止」ボタンの中央に5mm角の大きさの穴が開いているではありませんか。おそらく、そこにはボタンの奥にあるタクトスイッチを押すための部材があったに違いありません。それが欠落してないのです。どおりで何度押しても止まらないわけです。
何か尖ったもので、その穴の中を突けば良いのでしょうけれど手元には何もありません。どこかに取りに行こうにも下からは勢いよく水が出ていて腰を上げるわけには行きません。初めて自分が置かれている状況を認識しました。
そうなのです。大変な事態になっているのです。
「落ち着け」「落ち着け」
こう言う時には落ち着いて考えるのが一番なのです。
このような事態に陥ったのは自分だけではないはずだ。だとすると、みんなこの事態を切り抜けたのだから、何か手があるはずだ。
そう思うものの使える道具はありません。もしかして、穴の部分を指で強く押してみれば、内部のスイッチに届くかもしれない。そう思って、それまでやった以上に強く押してみました。
止まりました。
真っ黒い雲の隙間から一筋の光が射してきた、そんな感じのする瞬間でした。
旅をしていると日常生活では経験できないような、いろいろなことがあります。
楽しいです。