コラム

素晴らしき変態

「変態」なんと素敵な言葉でしょうか。

いやいや、みなさんの頭の中にある「変態」、いわゆる「エッチ」の語源となった変態ではありません。 これからその話をしたいと思います。

青虫は、葉っぱの上で生活をしています。まさか将来自分にりっぱな翅が生えて空を飛べるようになるとは思ってもいないことでしょう。葉っぱを美味しそうに食べています。でも、いずれ立派な翅が生え、美しい蝶に変態を遂げ今度は空を自由に飛び回ります。全く違う世界を生きるのです。

なんと素晴らしいことでしょう。 昆虫に変態があるのであれば、ましてや人間にないはずがありません。そう思いました。

では、人間にとっての変態とは何でしょう。人それぞれ生き方によって違いがあると思いますけれど、普通の会社員に取って変態とはそう第二の人生の始まりと言われる退職ではないかと思います。今自分がその瞬間に生き、まさしく今までとは全く違う生き方をしようとしています。これを変態と呼ばずして何と呼ぶのでしょうか。

青虫は、一瞬にして翅が生えて、蝶になる訳ではありません。変態の時期が来ると蛹となりその身体の中では、蝶になるために翅の組織が作られ着々と準備がされます。人間も同じで時が来れば(蛹の時期があるかどうかは人それぞれでしょうけれど)殻が破れます。嫌だと思っても破れます。その時になって慌ててもしょうがありません。変態のその時期を見据えて準備をしておく必要があると思います

僕は会社を辞めることを決意した時からたくさん考えました。そして、やるべきこと、やりたいことを決め今年殻が破れました。まだ、羽は柔らかく飛べるには至っていませんけれども、これから頑張って羽ばたいていこうと思います。

今まで見たこともない日本の素晴らしさを求めて。

福沢諭吉は、「一身にして二生を経るがごとく」と言いました。 まさしく、学問だけでなく、素晴らしき変態もすすめていたのだと思います。

一身にして二生を経るが如く一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し 福沢諭吉の言葉です。現代語訳すると、「一生のうちに全く違う人生を体験することは、...

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